巷で話題の映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観てきました。
世界で最も売れたバンドの1つであるクイーンですが、洋楽にあまり親しくない人やクイーンを知らない若い世代の方にも向けて、つらつらと感想みたいなものを書きます。
とはいえ、私も詳しくないです(不正確な点、指摘して頂ければ適宜修正します)。
初めて QUEEN の音楽を知ったのは 20 歳くらいの時でしょうか。1991 年発売の『グレイテスト・ヒッツ』シリーズですね。ボーカルのフレディ・マーキュリーが亡くなる 1ヶ月前にリリースされた 2 枚のベストアルバムで。
当時はほとんど邦楽ロックと J-POP(死語)しか聴いていなかったんですけど、「何だこのバンドは!」とお約束通りに、「大げさ」とも揶揄される事もあるドラマチックな数々の名曲の魅力にハマり、その直後のフレディの訃報にも衝撃を受けたりで、フレディの存命中に出たクイーンのアルバムは全部買ったかな、という程度のファンです。
#Queen の映画 #ボヘミアン・ラプソディ が話題。
— カラーひよこ 🍥「しょぼいセミリタイア」 (@colorhiyokoma) 2018年11月12日
何度でも蘇り定期的に聴きたくなる。ロックとか脇に置いといて、老若男女誰耳にも洋楽を聴く取っ掛かりになるようなバンド。
70 年代のビートルズは T.REX、80 年代のそれは彼らなのではと。
D・ボウイとのデュエット曲 🐤https://t.co/xRmhlMVQg5
感想(若干のネタバレ含む)
この作品、音楽ドキュメンタリーではなく、あくまで「伝記を素材とした映画」です。それでも「事実と違う」「本物のライブエイドのステージに敵うわけがない」と食指が動かない一部のコアな音楽ファンもいらっしゃるようですが、一言だけ。「お前ら、観ろ」。
それこそクイーンの音楽のように万人受けする事を前提に製作されたエンターテイメント作品なので、クイーンを全く知らない人(あまりいないと思うけど)も、もちろん十分楽しめるかと思います。
例えば、もう 80 になる俺のおフクロに観せても「いい歌だね〜」とか言って感動するんじゃないかな。要はビートルズみたいな「分かりやすい」音楽性とキャラクター(フレディだけか)なんですよね。
ファンとしては冒頭、結成当初のクイーンにフレディが加入した最初のギグでの演奏シーンのパフォーマンスと、7 オクターブとも 8 オクターブとも出せると言われるフレディーのボーカルを聴いて「間違いない」と思いました(音も声もアテてるのかもですが)。
劇中役の各メンバーの印象は・・
・フレディ・マーキュリー(Vo.)→ そこまで出っ歯じゃないだろう
・ブライアン・メイ(Gt.)→ クリソツ。いちばん似てる
・ジョン・ディーコン(Ba.)→ いい人。優しい。いちばん常識的なキャラ
・ロジャー・テイラー(Dr.)→ いちばんロックンローラータイプ。イキってる
要は、かなり再現度が高い。
先に鑑賞したファンの方たちからは「泣いた」「泣ける」との声が非常に多かった印象ですが、私的にも「泣きポイント」は、やはりラスト 25 分ですね・・。自分、泣いてないんですけど震えました。後述しますが、当時、衛星放送を通じて全世界で 15 億人が視聴したとも言われるオリンピック級のチャリティー・ロックイベント『LIVE AID』のステージのシーンです。
突然ですが、以下、すでに観た人だけ反転させて読んでください。やっぱりネタバレ抜きに書く技量が無いw
それと、ライブエイド出演が決まり、仲違いしていた 3 人のメンバーとフレディが和解した時のシーン(字幕セリフ等、うろ覚えで違うかもです)。
リハーサル中、フレディは自分が AIDS に罹りもう長くない事をメンバーに告白する。その時のメンバーとのやりとりが忘れられない。
沈黙の後、ギターのブライアンが「残念だ・・」と口を開こうとしたのを遮るフレディ。「これはここにいる俺たちだけの秘密だ。このイベントをお涙頂戴にするつもりはない。俺を退屈させるな」と(フレディが AIDS 罹患を公表したは死の前日だった)。いちばんフレディと衝突していたドラムのロジャーが「フレディ、お前は伝説だ」と涙ぐむ。フレディーは返す。「当たり前だ」と。ベースのジョンがいちばんボロ泣きで。抱き合う 4 人。
すみません、やっぱり泣いてましたね自分・・。
観てから聴くか?聴いてから観るか?
予習じゃないんだけど「QUEEN 未体験」「それほど詳しくない」人なら、YouTube で代表曲のオフィシャル PV と件の「LIVE AID」の伝説のステージ動画は観ておくと、より楽しめるかと思います。
映画を観て思い出したけど、フレディと最期まで連れ添った恋人であるジム・ハットン(このジム役、いい俳優でした)の手記『フレディ・マーキュリーと私』も読んでみたくなった。いい感じの写真も多数載ってるみたいで。
Amazon のほうを覗いてみたら初版本しか取り扱っていないようで、1 万円前後の値が付いておりました(上の楽天ブックスでの新装版は 1944 円)。
このジム・ハットン氏、2010 年にがんで死去との事・・合掌。
下記は詳しい人がしっかりと書いている紹介記事。こちらは観てから読んだほうがいいかも。
今作品のタイトル『ボヘミアン・ラプソディ』にインスパイアされて(フレディのほうがインスパイアされたんだっけ??)作られたらしい 10cc の曲『ONE NIGHT IN PARIS』も貼っておきます。
10cc とはこの曲のバンドね。
そうだ、この映画がきっかけで日本一の Queen コピーバンドの事も唐突に思い出したりして(イカ天世代)。。
その名も・・
Twitter でつぶやいたら、ボーカルのフレディ波多江さんからリプライ頂いてワロタw
音楽映画はぜひとも劇場で
ともあれ、個人的にこの作品を観て感動と同時に覚えたのは「喪失感」です。「みんな、いつかいなくなってしまうのだ」という哀しみ。 1970〜80 年代に活躍したロック・レジェンドが一人、また一人と立て続けにあの世へ旅立ってる感が強い今日この頃。マイケル・ジャクソン、プリンス、ルー・リード、デビッド・ボウイ・・。若い頃にドラッグなど無茶なアレしてる人も多いから比較的短命なのでしょうが・・フレディも生きていれば 72 歳か。。
#私を構成する9枚
— カラーひよこ 🍥 雑文書きのバラッド (@colorhiyokoma) 2018年10月27日
80's 以降は置いとくと・・こんなん出ました。
教科書的だけど 🐤
・THE BEATLES
・LED ZEPPELIN
・JANIS JOPPLIN
・JIMI HENDRIX
・T.REX
・DAVID BOWIE
・THE DOORS
・PINK FLOYD
・THE SEX PISTOLS pic.twitter.com/t3omo0l3mB
↑ クイーン、入ってねーよw
フレディの追悼コンサートでの『Somebody to Love』の熱唱が素晴らしかったジョージ・マイケルも故人に(そろそろ 1 周忌)。本当に「ラスト・クリスマス」になってしまった。
不謹慎な話、今後、エリック・クラプトンや LED ZEPPELIN のジミー・ペイジ、元ビートルズのポール・マッカートニー(長生きしそう)が亡くなってしまったら、必ず映画化される事でしょう。その時は、追悼の意味でも、できれば音響の良い映画館に足を運びたいものですね。
そう言えば、映画館で映画を観るのも実に 2 年近くぶりで。前回観たのは Oasis のドキュメンタリーでした。立川で爆音上映で観ましたよ(これまた客がおっさんだらけで・・w)
個人的に好きな QUEEN の曲 9 選
さほどド定番でもなく、なるべく劇中で使用されていない曲を年代順に選んでみました。
March of the Black Queen(クイーンⅡ)
Brighton Rock(シアー・ハート・アタック)
初期のハードロック路線のほうが好きな曲多いです。フレディ、オールバックでヒゲのおっさんの印象が強かったので、ジャケなどで初期のロン毛姿を初めて見た時は衝撃でした
Lazing on a Sunday Afternoon(オペラ座の夜)
1 分足らずの曲ですがクイーンの全てが詰まってる感じがするのが凄い。最後のメイのギターが最高
God Save the Queen(オペラ座の夜)
ピストルズじゃないほうの。インスト、イギリス国歌です。やはり、ライブのラストの定番だったんでしょうか。ブライアン・メイ小話。昔、私が持っていたマルチエフェクターに、その名も「メイ」というエフェクトがありました。それ程にオリジナルな音を奏でるギタリストです。そのギターは彼が自宅の暖炉の木材から自作したという完全オリジナルハンドメイドで、使用ピックは 5 ペンス硬貨だという・・
Good Old Fashioned Lover Boy(華麗なるレース)
劇中、向こうの歌番組「トップ・オブ・ザ・ポップス」で口パクを強要されたメンバー達は・・
Spread Your Wings(世界に捧ぐ)
実はベースのジョン・ディーコンが少なくない良曲を作っている事も今回初めて知りました。このビデオ、「ウイー・ウィル・ロック・ユー」と同じ撮影場所ですね。We will 〜 のほうは MTV が台頭する以前の曲だから、この時ついでに撮ったのでしょうか
It's a Hard Life(ザ・ワークス)
Breakthru(ザ・ミラクル)
上 2 曲は出だしが素晴らしい
Innuendo(イニュエンドウ)
実質上のラストアルバムのオープニング曲。ツエッペリンの『カシミール』を彷彿させる壮大なナンバー。病の進行からやせ細ってしまったフレディの姿を配慮したのか、生の実写の使用は極力抑えられている。自分が「どれか 1 曲選べ」と訊かれたらこの曲ですね・・
どうでもいい余談
当日は 16 時過ぎに仕事を終えてネットでチケットを購入(初めて。便利ですね)、クルマを飛ばして 18 時からの回の上映で観ました。調布に割と最近できた映画館なんですけど、平日のその時間帯ということもあったのか、お客さんの埋まりは半分くらい。年配の方ばかりという事もなく(多かったけど)若い人もそれなりにいました。コインパークに駐車したけど、映画館の入った商業施設の駐車場に余裕で駐車できたようです。。
本番上映開始まで、あと 30 分か・・。朝から何も食べてないし、ラーメンでも食べよう・・と、劇場階下にあった「鶏そば十番 156(ICHIKORO)」という店へ。特注つけ麺(冷や盛り)にしました。
「天下一品」どころじゃないドロッドロ系のスープで、麺に絡み過ぎて食べ終えると同時にスープも無くなっているというアレです。このドーン!とした鶏のもも煮はホロホロに崩れて、するりと骨から分離します。。
・・それよりも、通常、ラーメンよりも時間のかかるつけ麺を注文してしまった事がこの日一番の決定的なミステイクで、出来上がりまで 25 分待たされました。
5 分で完食してダッシュでチケットを発券、トイレを済ませて席に着きましたが、映画のオープニングの 2、3 分を観れませんでしたw
・・Amazon プライムビデオでリリースされたらまた絶対に観ます。。
今、観終えました・・
— カラーひよこ 🍥 雑文書きのバラッド (@colorhiyokoma) 2018年11月28日
控えめに言って
最高だった・・🐤‼️
フレディ・・
You are the champion forever... pic.twitter.com/zZ7DSq9I84
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